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今回は、イニョンへの消せない思いと、兄への思いの間で苦しむジュニの言葉が切ない第51話です。
第51話のあらすじ
イニョンが、かつての恋人チェ・ソンファだった。その事実を知ったジュニは、混乱し、苦しんでいた。目の前にいるイニョンと、忘れられなかった相手が同じ人物だったと分かっても、素直に再会を喜べる関係ではない。イニョンは今、兄ドンビンの恋人なのだ。
ユランとは一緒に退勤する約束をしていたジュニ。しかし、その約束を置き去りにして会社を出てしまう。ユランから電話がかかってきても応じず、一人で酒を飲むジュニ。イニョンの過去を知ってからの動揺は大きく、約束どおりユランと帰ることもできない状態だった。
ジュニは、自分の体を支えることもできないほど酔ってしまう。その姿に家族は戸惑う。まだ完治したという判定を受けていないジュニは、酒を飲んではいけない身だった。そこまで飲んでしまったことに、気持ちだけでなく体のほうも心配になるよね。
心配するドンビンに、ジュニは「兄さんは僕の心配をしないで。兄さんだけはしなくていい」と告げる。さらに、自分を気にかけないでほしいと訴え、兄が心配すれば、自分も兄を心配しなければならなくなると続ける。そして「申し訳ないと思いたくないんだ」と口にする。
弟を案じているのに、その弟から心配しないでほしいと言われたドンビンは困惑する。ジュニの言葉には、兄を気にかける思いと、その気遣いを受け止めきれない苦しさが入り交じっているように感じる。兄さんだけは、と言われたら、ドンビンも理由が気になるはず。
ジュニは「兄さんには幸せでいてほしい。これは本心だ」と伝える。けれど、その後には「でも、これからどうしたらいいんだ。いっそ知らなければよかった」と続く。兄の幸せを願う気持ちは本当でも、知ってしまったことを知らなかった頃には戻れない。
この言葉を聞いたドンビンは、別の秘密を思い浮かべる。自分がジュニの実の兄ではないことを、弟が知ってしまったのではないかと疑ったのだ。イニョンのことで苦しむジュニと、血縁の秘密が知られた可能性を考えるドンビン。同じ会話の中で、二人が思い浮かべることは食い違っていた。
そんな思いを抱えたジュニは、深夜、話があるとイニョンを呼び出す。ソンファだと分かったイニョンに、ジュニは自分の気持ちを伝えていく。そこで語られたのは、別荘で過ごしていた頃に自分の名前を明かさなかった理由と、当時の彼にとってイニョンがどんな存在だったのかということだった。
ジュニが名前を明かさなかったのは、愛という言葉でイニョンを縛りたくなかったからだった。そして、イニョンこそが、自分がこの世界で生きていくための、たった一つの光だったと伝える。彼の中には、今もそれほど強くイニョンの存在が残っていた。
けれど、イニョンの態度は冷たい。自分にとってジュニは、ドンビンの弟にすぎないと告げる。かつての二人について語るジュニに対し、イニョンが示したのは現在の関係だった。昔の思いを伝えたい相手から、兄の弟としてしか見られないと言われるのは、聞いていてもつらい。
それでもジュニは、イニョンへの思いを伝える。「君の姿をちゃんと見たくて、もう一度目が見えるようになりたいという希望も持った。君がいたから、今の僕がいるんだ」。イニョンの姿を見たいという願いが、再び前を見ようとする希望につながっていたのだ。
そしてジュニは、イニョンに「愛している」と告白する。兄の幸せを願う言葉も、イニョンが自分を支えてくれたという言葉も、ジュニ自身が口にしたもの。その両方を抱えたままの告白だからこそ、ただ好きだと伝えるだけでは済まない苦しさを感じる場面だった。
一方、ジュニの父カン・ベクサンは、妻のヨ・ヒャンミと、自ら用意したお茶を飲んでいた。二人の話題になったのは、一緒に旅行をしたときに買った茶碗のこと。ベクサンは、その茶碗にまつわる思い出を振り返り、ヒャンミとの時間を楽しむ。
昔のことをたくさん思い出すのは年を取ったということだと話すヒャンミ。そんな彼女に、ベクサンは、自分がいちばんよくやったことは、断られると分かっていながらも勇気を出して結婚を申し込んだことだと、笑顔で伝える。旅の思い出から、二人が夫婦になる前の話へとつながっていく。
認知症のことを家族に隠しているベクサンだが、ヒャンミと思い出を語るひとときには、病気のことをしばし忘れて幸せを感じていた。穏やかにお茶を飲み、妻に笑いかける姿がある一方で、家族に伝えていない病気は残っている。この幸せな時間と、ベクサンの抱える秘密が切なく重なる。
クルミットの感想
今回いちばん残ったのは、ジュニがイニョンを、もう一度目が見えるようになりたいと思わせてくれた存在として語ったこと。昔の恋が忘れられないというだけではない、切実な思いだった。今の自分がいるのは君のおかげだなんて、イニョンの立場で聞いたら、簡単には言葉を返せないと思う。
ただ、体のことを考えると、あのお酒の飲み方は本当に心配。兄には幸せでいてほしいのに、心配はしてほしくない。その言葉から、気持ちの置き場がなくなっているように感じたよ。ドンビンがそこから血縁の秘密を連想するところにも、それぞれ抱えているものの違いが出ていた。
そんな中で、ベクサンとヒャンミのお茶の時間には少しほっとした。昔の旅行の話をして、結婚を申し込んだ勇気を振り返る。長く一緒にいる相手に、あんなふうに伝えられるのはいいなと思う。認知症を隠していることを知っているだけに、二人の穏やかなやり取りが切なくもあった。
ジュニの告白に、イニョンはこれからどう向き合うのか。そしてベクサンは、いつまで家族に病気を隠し続けるのか。愛を言葉にしたジュニと、病気を言葉にできずにいるベクサンの姿が、それぞれ印象に残る回だった。
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