ご訪問くださりありがとうございます!クルミットです♪ 今回は、イニョンの妊娠の嘘が流産という形で終わる一方、誕生日を迎えた彼女に向けられる言葉が心に残る回です。
第54話のあらすじ
階段で足をくじいたドンビンの父、カン・ベクサンを支えようとしたイニョン。ところが、ユランがそのイニョンを押してしまいます。この出来事によって、イニョンは流産したことに。テヨン家に入った彼女が続けていた偽りの妊娠は、偽りの流産で終わりを迎えます。
イニョンが妊娠していないと知っているユランは、階段で押した理由を明かします。イニョンに会ったことも、ベクサンが階段を使おうと提案したことも、そこで足をくじいたことも、すべて偶然だったというのです。最初から、その一連の出来事を仕組んでいたわけではありません。
ただ、ユランはその場で、場所と目撃者、そして出来事という三つの条件がそろったと考えました。偶然の出来事による流産に見せかけるには、都合がよかったということ。ベクサンを助けようとするイニョンを押したのは、妊娠の嘘を終わらせる機会だと判断したからでした。
ドンビンの母、ヨ・ヒャンミとドンビンは、イニョンが流産したことを悲しんでいます。その二人の姿を見るイニョンもつらくなってしまいます。妊娠も流産も嘘でも、赤ちゃんを失ったと思っている二人の悲しみは本物。嘘が一つ終わったからといって、イニョンの気持ちまで軽くなるわけではありません。
そんなイニョンに、ユランは「どうせ生まれてくることもない、存在しない子だったじゃない」と言います。確かに、初めから赤ちゃんはいませんでした。それでも、悲しむ人たちを前に苦しんでいるイニョンには、簡単に割り切れる話ではなさそうです。
この日はイニョンの誕生日でもありました。ユランはそのことを覚えていて、イニョンの好きな牡蠣入りのワカメスープを用意します。階段で彼女を押し、流産したことにしたユランが、今度は好物で誕生日を祝う。その行動の変化には、こちらも戸惑ってしまいます。
さらにユランは、以前、イニョンの母であるヤン・スギョンが用意した誕生日の食卓を見たときの話をします。生まれたこと自体を祝福される人がいるのだと、そのときに知ったというのです。母が整えてくれた誕生日の食卓をユランがそんなふうに受け止めていたと知り、イニョンは驚きます。
ユランは、実際に赤ちゃんを身ごもるよりも、実際に赤ちゃんを失うよりも、イニョンはつらかっただろうと気遣います。そして、元気を取り戻さなければ、テヨン家に来た目的を果たせないと励ますのでした。存在しない子だったと言う一方で、嘘を抱えてきたイニョンの苦しさにも触れるユラン。その言葉には、突き放すだけではない気持ちも感じられます。
一方、ベクサンはイニョンの流産を自分のせいだと考えていました。自分が階段を使おうと言わなければ、こんなことにはならなかったのではないかと後悔しています。ドンビンにもイニョンにも申し訳なく、つらいと語るベクサン。流産を信じている彼もまた、自分を責めていたのです。
そのころスギョンは、誕生日のイニョンがワカメスープを食べただろうかと気にかけていました。一緒に話していたイニョンの友人、コン・ダミは、ユランの以前の名前であるソンファを口にします。もしソンファが許してほしいと訪ねてきたらどうするのかと尋ねられ、スギョンは、許すかどうか以前に、もうすべて忘れたと答えます。
ソンファのせいで苦しい暮らしをしてきたのに、どうして忘れられるのか。ダミには、スギョンの答えが理解できません。けれどスギョンが気にしていたのは、ソンファを恨むことで、いちばん傷つくのがイニョンだということでした。娘は、自分がソンファを家に迎え入れたから、すべてこうなったのだと考えていたはずだと話します。
スギョンは、イニョンのせいではないと伝えたいと思っていました。それでも、その話に触れるだけで娘がつらくなるのではないかと考えると、言葉にできなかったのです。ソンファのことは家族にとって傷であり、忘れて乗り越えていかなければならない過去。イニョンが罪悪感に苦しんできたからこそ、スギョンは恨みを口にしようとしませんでした。
生きていれば、誰でも落とし穴や困難に出会う。自分とイニョンの父にとっては、ソンファがそういう存在だったのだとスギョンは語ります。いつかこの思いを娘に伝えて、少しでも気持ちを楽にしてあげたい。その願いを聞いたダミは、イニョンを思う母の気持ちに涙を流します。
一方、イニョンの流産に衝撃を受けたベクサンは、認知症の症状がさらに悪化してしまいます。そして、ヒャンミもベクサンの行動に疑いを抱き始めるのでした。
クルミットの感想
今回いちばん心に残ったのは、スギョンがソンファを恨まない理由です。自分たちが苦労したことより、その恨みを聞くイニョンがまた自分を責めてしまうことを心配しているんですよね。娘のせいではないと伝えたいのに、話題にすることさえためらう。その気遣いが切なかったです。
ダミが、どうして忘れられるのかと聞きたくなる気持ちも分かります。つらい思いをしたなら、簡単には済ませられないはず。それでも娘の罪悪感を軽くしたいというスギョンの話を聞くと、忘れたという言葉の重さが変わってきました。いつか、その思いがイニョンに届いてほしいです。
ユランの牡蠣入りワカメスープにも複雑な気持ちになりました。好きなものも誕生日も覚えているのに、その前には階段で押しているんですから。スギョンの誕生日の食卓を見て、生まれたことを祝福される人がいると知ったという話は引っかかります。あの食卓を、ユランはどんな気持ちで見ていたんだろう。
そして、妊娠の嘘が終わっても、ドンビンやヒャンミの悲しみは残っています。ベクサンまで自分を責め、症状が悪化してしまう。イニョンにとっても、これで一安心とはいかない誕生日になってしまいました。
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