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第63話は、ドンビンが母親に明かす秘密と、イニョンの苦しい弁明に考え込んでしまう回です。
第63話のあらすじ
ドンビンの母ヨ・ヒャンミは、息子の言動に違和感を抱いていました。襲撃事件の被害者キム・ジェミンの話になると過敏に反応し、ジュニをアメリカへ送ろうとするドンビン。その様子が気になったヒャンミは、ジェミンが襲われたことにドンビンが関わっているのか、慎重に尋ねます。
するとドンビンは、ジェミンが持っていた折り畳み式の携帯電話が警察に渡れば、自分だけでなくヒャンミもジュニも困ることになっていたと説明。自分たちが置かれた状況を理由に、仕方のないことだったと事件への関与を認めます。
さらにドンビンは、ヒャンミに「母さんと僕は共犯です」と告げます。そして、死ぬまで秘密を守らなければならないと念を押すのでした。息子の関与を確かめようとしたヒャンミに、今度は秘密を守るよう求めるドンビン。
ジェミンが襲われたことを、仕方がなかったで済ませようとする説明が怖いです。しかも、母親だけでなくジュニの名前まで出てくるとは。携帯電話が警察に渡ると何が困るのか、その中身も気になりますね。
一方、妊娠と流産が嘘だったことを知られたイニョンは、ジュニから理由を話すよう求められます。ジュニが知りたいのは、イニョンがなぜそんな嘘をついたのかということ。その問いに、イニョンは自分が必要としていた相手について語ります。
「私には、重荷になる男ではなく、守ってくれる人が必要だった」。イニョンはそう言って、ドンビンをつなぎとめるためだったと弁明します。自分を守ってくれる人を求めた結果が、妊娠と流産を偽ることだったというのです。
そしてイニョンは、このことをドンビンや家族には話さないでほしいとジュニに頼みます。しかしジュニは、世の中に永遠の秘密はないと伝えます。秘密を知ったジュニに黙っていてもらわなければならないイニョンですが、願いを聞き入れてもらえるとは限りません。
ジュニが確かめたのは、イニョンのことだけではありませんでした。病院に一緒に行ったユランも真実を知っているのかと尋ねます。これに対してイニョンは、ユランは仕方なく手を貸したのだと説明するのでした。
自分を守るためについた嘘について、今度はジュニにも秘密にしてほしいと頼むイニョン。事情を説明しても、嘘を知った相手の苦しさまで消えるわけではないですよね。ジュニの返す言葉が重く感じられます。
そんな中、イニョンは超音波ドリルについてハン部長から話を聞きます。ハン部長によると、そのドリルは自分が開発したものではありませんでした。中国出張から戻った上司が、画期的なものだから進めてみるようにと持ちかけたのが始まりだったのです。
ハン部長自身は、その案に見込みがないと考え、計画を進めないよう止めていました。それでも会社は全面的に支援し、特許出願に至ったといいます。ハン部長の判断とは反対に、会社の後押しで計画が進んでいたことが分かります。
開発したのは誰なのかという話から、誰が持ち込んで進めさせたのかという話へ。中国出張帰りの上司と、計画を支援した会社の存在が浮かびます。ハン部長の説明を聞くと、イニョンが確かめるべき相手も変わってきますね。
ただ、ハン部長は話した後のことを恐れていました。自分が真実を明かしたと知られれば、店まで奪われるかもしれないというのです。その不安を口にしながら、イニョンにも気をつけるよう忠告します。話を聞けたからといって、安心できる状況ではありません。
ハン部長に仕事を指示した上司は、海外事業部のキム理事でした。相手を知ったイニョンは、ユランにキム理事を調べてほしいと頼みます。超音波ドリルの経緯を追うため、イニョンは新たに名前の出た人物について調査を進めようとするのでした。
その一方で、ジュニは父カン・ペクサンに、アメリカ支社へ行きたいという希望を伝えます。現地で建築とデザインをもっと学びたいというジュニ。テヨングループでの仕事がつらく、自分には負担が大きいことも打ち明けます。
ところがペクサンは、少しつらくなると逃げようとするジュニの姿勢に腹を立てます。いつまでドンビンの後ろに立っているつもりなのかと叱り、ジュニの希望を厳しく受け止めるのでした。学びたいという思いも、父には逃げるための理由と映ってしまいます。
ジュニは、自分が望む人生は父の望むものとは違うと伝えます。そして「父さんの望みどおりにするのは、兄さん一人でいいじゃないですか」と訴えます。しかし、ペクサンの答えは、ドンビンだけでは足りないというものでした。自分の進みたい道を話すジュニと、息子に期待をかける父の考えは、かみ合わないままです。
クルミットの感想
今回いちばんきつかったのは、ドンビンが母親に共犯だと告げた場面です。襲撃への関与を認めたうえで、死ぬまで秘密を守るよう求める。その言葉は、母親に助けを求めるというより、秘密から離れられないようにしている感じがしました。
しかも理由として持ち出したのが、自分とヒャンミ、ジュニが困るからという説明。ジェミンが受けた被害を思うと、それで仕方なかったとは受け取れません。共犯という言葉がどこまでのことを指すのか分からないだけに、余計に引っかかります。
イニョンの、守ってくれる人が必要だったという弁明も苦しかったです。守られたい気持ちは分かるけれど、妊娠と流産の嘘を聞かされたジュニには厳しい言葉ですよね。そのうえ黙っていてほしいと頼まれても、簡単にはうなずけないと思います。
ハン部長が店を奪われるかもしれないと心配していたことも気になりました。開発の経緯を話すだけで、暮らしまで脅かされると感じているんですよね。キム理事の名前が出たことを手がかりにしたいけれど、イニョンへの忠告が頭に残ります。
そしてジュニには、自分の学びたいことを父に聞いてもらう余地がほしかったです。兄一人でいいという言葉に、ドンビンだけでは足りないと返すペクサン。ジュニ本人の希望が置き去りにされたようで、見ていてしんどい親子のやり取りでした。
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