復讐の渦-因縁の父娘のあらすじを感想付きで全話ネタバレで詳しく紹介!

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『復讐の渦~因縁の父娘~』は、2023年3月27日からKBS2で放送されたです。
大ヒット作『福寿草』『鳴かない鳥』を生み出した名脚本家が手がける最新の愛憎復讐劇として、誤った欲望がもたらす悲劇と、それによって歪んでしまった家族の絆を描き出します。出生の秘密やDNA検査結果の偽造、犯罪の隠蔽や冤罪など、マクチャンドラマ(突飛な展開を含むドラマ)の王道要素をふんだんに取り入れながら、愛、裏切り、そして過去の因縁が複雑に絡み合う人間模様が見どころです。複雑な感情の応酬に翻弄されながらも、それぞれの目的に向かって突き進む登場人物たちの姿に、多くの視聴者が熱狂しています♪

本作の大きな軸となるのは、絶対的存在である父の野望と、それに人生を狂わされた娘の復讐心。
父・カン・チファンを演じるのは、これまでも数多くの作品で強烈な悪役を演じてきたベテラン俳優キム・ユソク。自らの欲望を満たすためなら手段を選ばず、娘すらも犠牲にするという冷徹さを見せながら、圧倒的な存在感を放っています。
一方、カン・チファンの実の娘イ・ヘイン(ユン・ソル)役を務めるのは、次世代スター女優として注目を集めるチョン・へヨン。父の悪行によって人生を壊され、復讐に身を投じる彼女の姿は、視聴者の胸を揺さぶること間違いなしです。さらに、カン・チファンに育てられた養女カン・セナを演じるチョン・ウヨンは、ワガママな令嬢として、もうひとつの波乱を巻き起こします。三角関係や父娘の対立など、緊迫感のある物語は見逃せません♪

また、“若手イケメン俳優”ソ・ハンギョルやチン・ジュヒョン、そしてマクチャンドラマ常連のベテラン俳優陣が勢揃いし、キャラクター同士の対立や葛藤をさらに盛り上げます。多彩な世代の俳優がそれぞれの欲望や信念をむき出しにしながら繰り広げる群像劇は、上質な人間ドラマとしても評価が高く、連日話題を集めています♪

ここでは、『復讐の渦』のあらすじ・ネタバレ感想、そして注目すべき見どころを徹底紹介していきます。
愛と裏切り、野望と復讐が錯綜するこの世界で、果たして人々は何を手にし、何を失ってしまうのか?
“天倫”という言葉が無意味になるほどの親子の確執、崩れゆく家族の絆、そして止めどなく膨れ上がる怒りと悲しみ……。心の奥をえぐるような衝撃と共感を呼ぶ『復讐の渦』を、どうぞお楽しみにご覧ください!

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復讐の渦 あらすじ

すべての悲劇は、絶対的な権力を握る父・カン・チファン(キム・ユソク)の誤った欲望から始まる。彼は家族を操り、冷酷な手段を使って自らの野望を叶えようとするあまり、妻や娘たちをも犠牲にしてしまう。
そんな父に人生を狂わされた実の娘イ・ヘイン(ユン・ソル/チョン・へヨン)は、母を傷つけられ、自身も追い詰められたことで、ついには父への復讐を決意する。一方、父に溺愛されて育った養女カン・セナ(チョン・ウヨン)は、わがままなお嬢様としての日常が当たり前だったが、次第に父の裏に潜む闇や、複雑な家族の事情を知っていくことに。
やがて、ヘインとセナという正反対の境遇にある二人の娘が一人の男性をめぐって三角関係に陥る中、カン・チファンの欲望がもたらす災いはさらなる波紋を呼び起こし、家族を飲み込む“復讐の渦”がますます勢いを増していく。絶対的な父の存在に抗いながらも、決して諦めようとしないヘインの執念が、波乱の幕開けを告げるのだった──。

復讐の渦-各話あらすじ」はこちらから

ご覧になりたい話数を押していただけると各話の詳しいあらすじが表示されます。
こちらはオリジナル120話版で書いていますが、BS11版は全73話となっておりますので、ご注意ください。

見どころポイント

その1 父と娘の壊れた“天倫”が生む壮絶な復讐劇
物語の根幹にあるのは、父・カン・チファン(キム・ユソク)の歪んだ欲望と、それによって人生を狂わされた実の娘イ・ヘイン(ユン・ソル/チョン・へヨン)の復讐心です。絶対的な父への怒りが爆発する衝撃的な対立構造が本作の大きな見どころ。愛情や尊敬を超え、いつしか強烈な恨みへと変わってしまう“親子の絆”の儚さに注目です。

二人の娘が生む“ドロドロ”三角関係
養女として育てられたカン・セナ(チョン・ウヨン)は、わがままなお嬢様として父から溺愛されてきたキャラクター。そんなセナと、実の娘であるヘインが、一人の男性をめぐって激しくぶつかり合う様子は、まさに“マクチャンドラマ”らしいスリル満点の要素。父の影響下で対立する娘同士の愛と嫉妬が複雑に絡み合い、波乱を呼び起こします。

その2 マクチャンの王道要素と怒涛のストーリー展開
出生の秘密やDNA検査結果の偽造、さらに犯罪の隠蔽や冤罪まで――“マクチャンドラマ”の醍醐味がこれでもかと詰まった濃厚なストーリーが見逃せません。視聴者の予想を常に裏切るスピード感あふれる展開と、二転三転する人間関係が最後まで目が離せない要因となっています。

その3 実力派キャスト陣の渾身の演技バトル
冷酷な父を演じるキム・ユソクの怪演、復讐に燃える娘を体当たりで演じるチョン・へヨン、そしてわがままなお嬢様役で新境地を開くチョン・ウヨンなど、ベテランから若手まで個性豊かな俳優たちが勢ぞろい。彼らの演技合戦が“復讐の渦”にリアリティと深みを与え、見る者の心を強く揺さぶります。

波乱の幕開けから止まることなく加速する愛憎と復讐の旋風――“天倫”とは名ばかりの父娘が巻き起こすこの物語は、緊迫感や衝撃的な展開に満ちあふれています。次に何が起こるのか、一瞬たりとも目が離せない“マクチャン”の真髄をぜひ体感してください!

キャスト・登場人物相関図

韓国ドラマ『復讐の渦』のキャスト&主な登場人物一覧です。

カン・チファン(演:キム・ユソク)


人物概要
イ・ヘインの実父であり、カン・セナの父。大手化粧品ブランド「シャインコスメティック」の代表。
性格・背景
「お金と権力は法より強い」と信じ、目的達成のためには手段を選ばない冷酷な野心家。元々は市場で“孝行息子”として名の知れた真面目な青年だったが、再開発をめぐる火災事故が原因で母を亡くし、その経験を通して「金が自分の人生を狂わせる前に支配してやる」という執念を抱くように。
見どころ
成功や権力を得るためなら家族すらも犠牲にする姿勢が、娘の復讐心を生む最大の要因に。物語の核心を担う“悪の象徴”として君臨する。

イ・ヘイン(演:チョン・へヨン)


人物概要
イ・スニョンとカン・チファンの娘。ナ・ジョンイムとユン・イチャン夫妻に育てられた養女でもある。
性格・背景
生後間もなく生母を失い、孤児院に預けられるが、運よく養子縁組に恵まれた。しかし養父母の身勝手さのせいで市場で働かざるを得なくなる波乱の日々に。のちにジョンイムの尽力でチファンの家に身を寄せるが、再びトラブルに巻き込まれ、さらにはイチャンやジョンイムを襲う事故によって人生が一変してしまう。
見どころ
父・チファンによって傷つけられた過去と怒りを胸に、壮絶な復讐を誓う“悲劇のヒロイン”。その強い意志と心の葛藤がドラマを牽引する。

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カン・セナ(演:チョン・ウヨン)


人物概要
チョン・ミガンの娘だが、生物学的な父親はユン・イチャン。戸籍上はカン・チファンの娘として愛情たっぷりに育てられる。
性格・背景
「シャインコスメティック」の専属モデルを務めるほど華やかで、どこへ行っても注目を集める存在。しかし肝心な場面で勝負強さを発揮できず、しばしば父を失望させる。幼い頃から共に育ったハ・ジヌに片思いしてきたが、彼にとっては妹のような存在。ジヌがヘインへ向ける想いに嫉妬し、ヘインを絶望の淵へ追い込もうと画策する。
見どころ
“わがままお嬢様”として育ったが故のプライドの高さが、物語をさらに複雑な愛憎へと導くキーパーソン。

ハ・ジヌ(演:ソ・ハンギョル)


人物概要
大手アパレル企業「ソンジュ・ファッション」を率いるハ・ユンモの息子。
性格・背景
幼い頃、川に流されたジヌを助けようとした母親が流されてしまい、目の前で最愛の母を失う。これがトラウマとなって口数が極端に減り、父・ユンモとも気まずい関係に。父の再婚後、偶然にも孤児院暮らしだったヘインと出会い、彼女を通じて笑顔を取り戻すが、思いがけない別れを経験する。成人後、運命的に再会したヘインへの想いを募らせていく。
見どころ
ヘインを救う存在でありながら、自身も大きな傷を抱えるキャラクター。真摯な愛の行方が注目ポイント。

ムン・ドヒョン(演:チン・ジュヒョン)


人物概要
建設会社の重鎮・チョン・サンチョル会長宅で住み込み家政婦を務めるオ・ファスンの息子。
性格・背景
大邸宅に住みながらも、いわば“召使い”同然の母と運転手の叔父を見ながら育ち、身分の差を痛感してきた。必死の努力で司法試験に合格し検事まで上り詰めるが、学費などの支援がチファンによるものだったと知り心揺さぶられる。
見どころ
恩人でもあり、ある意味“自分を操る存在”でもあるチファンに対してどう向き合うのか。その葛藤が物語をさらに波乱へ導く。

チョン・ミガン(演:コ・ウンミ)


人物概要
チファンの妻であり、セナの母。実家は大富豪で、父は建設会社「ムジョン建設」の会長・チョン・サンチョル。
性格・背景
裕福な家庭で育ち、世の中の困難や暗部とは無縁に生きてきた。自分に逆らったり、裏切ったりする相手には容赦をしない冷酷さを持つ。かつては俳優志望で、舞台で活躍するイチャンに惹かれたが、ある出来事をきっかけに彼への信頼が崩れ、チファンとの結婚へと逃避する。しかし新婚初夜にイチャンの子を妊娠していることが発覚し…。
見どころ
愛も憎しみも激しいキャラクター。優雅な外面と深い闇を抱える内面のギャップが見ごたえ充分。

ナ・ジョンイム(演:チョ・ウンスク)


人物概要
イチャンの妻であり、ヘインの養母。幼い頃に過酷な家庭環境で育ちながらも、イ・スニョン(ヘインの実母)のおかげで自尊心を失わずに生きてこられた。
性格・背景
チファンに恩があると信じ、彼の秘書として身を粉にして尽くしてきたが、それは巧妙な“わな”でもあった。スニョンを排除しようとするチファンの計略を知り、救出に向かううちにさらなる悲劇へと巻き込まれていく。
見どころ
ヘインにとって“もう一人の母”としての愛情を注ぎ続ける存在。しかし彼女自身もチファンの悪行を黙認してきた過去があるなど、白黒では割り切れない複雑さが魅力。

ユン・イチャン(演:イ・フン)


人物概要
かつては俳優、現在は演出家。ミガンの昔の恋人であり、今はジョンイムの夫。そしてヘインの養父。
性格・背景
演技の道を志すミガンに厳しく接したことがきっかけで恋愛関係に。しかしチファンの罠にはまり、無実の罪で服役。出所後はタクシー運転手として生計を立てるなか、ジョンイムやヘインを助ける縁で再び大きく運命が動き出す。
見どころ
ミガンとの過去、そしてジョンイムとの現在。二人の女性との因縁が交錯する一方で、ヘインを守ろうとする優しさと父性が光る。

ハ・ユンモ(演:ビョン・ウミン)


人物概要
「ソンジュ・ファッション」の会長で、ジヌの父。
性格・背景
最愛の妻をジヌの事故(川に流された息子を助けようとしたが、母親が急流にのまれ死亡)で亡くし、自身も希望を失いかける。息子を思い、周囲の勧めで再婚するが、ジヌと新しい母の関係はうまくいかない。その息子の心を開いてくれたのがヘインだった。成人して再会したヘインをジヌが愛していると知り、彼女が再び悲劇に巻き込まれることを阻止しようと決心する。
見どころ
息子への愛と再婚相手との間で揺れる複雑な父親像。次々とトラブルに巻き込まれる家族をどう守るのかが鍵。

チェ・ヨンウン(演:チョ・ミリョン)


人物概要
ハ・ユンモの再婚相手。ミガンの友人。元アナウンサー。
性格・背景
ミガンの紹介でユンモと縁を結び、再婚する。幼少期からミガンとは“主従”のような立場が続き、結婚後は一転してミガンに対して“立場逆転”の言動を見せるように。
見どころ
ミガンとの友情(?)とライバル心が絡まる微妙な関係が、ドラマの中で意外な火花を散らす。

チョン・サンチョル(演:チョン・ハンヨン)


人物概要
「ムジョン建設」の会長。ミガンの父であり、セナの祖父。
性格・背景
チファンを婿として迎え入れ、“使用人”のようにこき使おうと考えていた。しかしチファンの狡猾さに気づくのが遅れ、いつしか自らが追いつめられる立場に。
見どころ
チファンとの政略的な駆け引きや、セナとの祖父孫関係など、権力争いに翻弄される様が描かれる。

イ・スニョン(演:シム・イヨン)※特別出演


人物概要
チファンのかつての恋人であり、ヘインの生母。
性格・背景
チファンとの純粋な愛を育んでいたが、彼が金と成功に執着するあまり、一方的に別れを告げられ心を閉ざす。お腹の子(ヘイン)を一人で育てようと決意するも、執拗な嫌がらせから逃れるため最終的に海に身を投げる。奇しくもその日はチファンとミガンの結婚式当日だった。
見どころ
物語の発端となる悲劇的な母親。彼女の運命が、チファンとヘインの未来を大きく狂わせる引き金となる。
以上の個性豊かなキャラクターたちが、愛、野望、そして復讐に満ちた“運命の渦”を巻き起こしていきます。それぞれの隠された過去や交錯する思惑がどのように紡がれていくのか、注目してご覧ください。


bs11様より引用

キャストの役作りと撮影中の裏話

悪役カン・チファンを演じたキム・ユソクは、「善人役より悪役を演じる方が爽快で面白い。善良な役は平凡で退屈だが、悪役にはカタルシスがある」と語り、演技に臨む際は一切の良心を捨てて罪悪感なく振り切ることでキャラクターに徹したといいます。あまりに非道な役柄に自身も「こいつは死ぬまで辱めと罰を受けても足りない」と感じたほどで、物語の結末について脚本家とも議論を交わしたそうです。キム・ユソクは「最後は徹底的に懲らしめて退場させては」と提案しましたが、脚本家のヨ・ジョンミは「最後まで生かして恥辱と罰を受け続けさせるべき」と譲らなかった裏話も明かされています。

一方、主人公イ・ヘイン役に抜擢された新人のチョン・ヘヨンは初めて長編ドラマの主演を務め、「長い撮影期間を通じて俳優としても人間としても鍛えられた」と充実感を語りました。ヘイン役では復讐に燃える怒りや悲しみ、恋愛のときめきまで幅広い感情を初々しく演じきり、新人ながら難役をこなしたと評価されています。撮影現場ではベテラン勢のキム・ユソクやチョ・ウンスク(ヘインの養母役)から多くを学び、同世代のチョン・ウヨン、ソ・ハンギョル、ジン・ジュヒョンらとは冗談を言い合うほど打ち解けたといいます。最終撮影日には「一年近く共に過ごした皆との出来事が走馬灯のように蘇り、終わってしまうのが寂しくて涙が出た」と語り、クランクアップ時には感極まって泣いてしまったことも明かしています。

キム・ユソクは本作の演出を手がけた新人のキム・ジニョン監督(MBCドラマ演出家)について、「毎シーン徹底的に準備して臨み、日々のドラマだからと適当に流すことが一切ない。現場での意思疎通も素晴らしく、提案にも耳を傾けてくれる魅力的で信頼できる監督だった」と高く評価しています。ヨ・ジョンミ作家とは過去に『泣かない鳥』でもタッグを組んでおり、その際に「今度の悪役は過去作を超えるとんでもない悪党になる」とオファーを受けたエピソードも語られました。キム・ユソク自身「こんな強烈な悪役の機会は滅多にない。ぜひやり遂げて認められたいと思った」と語り、本作への並々ならぬ意気込みを持って撮影に挑んだようです。

脚本家・監督が語る制作意図と作品コンセプト

脚本家のヨ・ジョンミは、本作の着想を2008年の中国・四川大地震の際に「我が子を庇って亡くなったある母親」の新聞記事から得たといいます。瓦礫の下で最後まで崩れゆく壁を支え、わが子の命を救った母の姿に胸を打たれ、「血の繋がりがもたらす途方もない力」を物語にしてみたいと思ったそうです。韓国タイトルの『하늘의 인연(空の縁)』について彼女は「表面的には『天倫(血縁)』を意味するが、より広く解釈してほしい」という意図を明かしています。家族はもちろん、友人・恋人・師弟・同僚、さらには悪縁ですら、人が出会うすべての縁には意味があり大切にすべきだというメッセージを込めたとのことです。

ヨ・ジョンミは本作で「自分が幸せになる権利とともに、他人の幸せへの責任も考えるべきだ」というメッセージを伝えたかったと語り、「家族間の関係にも尊重と責任、感謝と立場を変えて考える想像力が必要」であり「真の愛の意味」を多角的に描きたかったと制作意図を明かしています。過去に『노란 복수초(黄色い復讐草)』『泣かない鳥』といった復讐劇で強烈なテーマを投げかけてきたヨ・ジョンミ作家ですが、本作では復讐の中に家族愛という普遍的テーマを織り込み、視聴者に考えさせる物語を目指したようです。

キャスティングについて、ヨ・ジョンミは「カン・チファン役は最初からキム・ユソクを念頭に置いていた」と明かしており、「実際にオーディションで出会ったチョン・ヘヨン(ヘイン役)、チョン・ウヨン(セナ役)、ソ・ハンギョル(ジヌ役)、ジン・ジュヒョン(ドヒョン役)の4人には強い確信を覚え、120%満足している」と新人俳優たちへの期待を語っています。また、ベテラン陣の高恩美(コ・ウンミ、ヘインの生母役)、チョ・ウンスク(ヘインの養母役)、イ・フン(ヘインの養父役)、ピョン・ウミン(ユンモ役)、チョ・ミリョン(秘書チャヨンウン役)、シム・イヨン(チファンの元恋人スニョン役)らもキャラクターにぴったりだと太鼓判を押しました。ヨ・ジョンミ作家は「生きてきて自分は家族や隣人にとってどんな縁だったのか、誰かにとって良い縁になれることがどれほど幸せなことか感じてもらえたら本望。毎日見たい、楽しみに待てるドラマになれば」とコメントしており、単なるドロドロ劇ではない人間ドラマとして本作を届けたいという思いがうかがえます。

ロケ地や撮影現場のトリビア

幼少期のヘイン(チョン・ヘヨン子役)が暮らす孤児院のシーンは、韓国・江原道ウォンジュ(原州)市に実在する龍召幕(ヨンソマク)聖堂の一帯でロケ撮影が行われました。緑に囲われた美しい教会で知られるこの場所で、母親に捨てられた幼いヘインが笑顔を取り戻す回想シーンが撮られています。一方、ヘインとチファンたち主要登場人物が暮らす屋敷や会社オフィスの場面は、MBCドラマ制作センター内のセットが主に使われています。リアリティある豪邸の内装やオフィス空間はセットでありながら細部まで作り込まれており、視聴者を物語の世界に引き込みました。

撮影中の大きなハプニングは報じられていませんが、放送スケジュール上ではいくつか変更がありました。劇中盤、2023年5月にはニュース特番編成のため一度放送休止が発生し、さらに終盤の同年9月末から10月初旬にかけては2022年杭州アジア競技大会中継のため約2週間放送が中断されました。このため全120話の放映期間が当初予定より少し延長されましたが、最終話まで無事に完結しています。なお、お笑い芸人のイ・ジョングが序盤に便利屋の社員役で特別出演しており、劇中にスパイスを加えるユニークなキャラクターとして話題になりました。

韓国国内の視聴率推移と視聴者の反応

初回視聴率は全国平均3.7%と静かな船出でしたが、物語が進むにつれ次第に評判を呼び、中盤以降は5〜6%台の安定した数字を記録しました。特に序盤第7話では、カン・チファン(キム・ユソク)が義理の妻ナ・ジョンイム(チョ・ウンスク)を車ではねる衝撃シーンが放送され、首都圏視聴率5.0%、全国5.5%のそれまでの最高視聴率をマークしています(瞬間最高は5.9%)。その後も終盤まで視聴率は同程度で推移し、クライマックス直前の第106話で自己最高となる全国6.3%を記録しました。最終回はやや数字を落としましたが、それでも5%台を維持し有終の美を飾っています。

韓国のネット上では序盤、あまりに身勝手で凶悪なチファンに「史上最悪の父親」「見るのが腹立たしい」と怒りの声が上がりました。しかし物語が進むと、単なる復讐劇にとどまらず家族の愛や贖罪がテーマになっている点が評価され、「最後は爽快なだけでなく考えさせられた」「人間味のある日々ドラマだった」といった肯定的な反応も見られました。制作側も放送前から「復讐劇の皮をかぶった人間ドラマ」であると強調しており、視聴者の間でも「毎日放送が待ち遠しいドラマ」「登場人物それぞれの罪と赦しが丁寧に描かれていた」と好評を博しました。また主演のチョン・ヘヨンは本作で初めて知名度を上げ、2023年のではデイリードラマ部門の女性優秀演技賞を受賞しています。キム・ユソクも同賞でデイリードラマ部門の男性最優秀演技賞を受賞し、本作での熱演が正式に認められました。

出演者同士の関係性や他作品との意外な繋がり

キャスト陣には過去に共演歴のある顔触れも多く、さまざまな「縁」が感じられます。例えば悪役カン・チファン役のキム・ユソクは、本作の脚本家ヨ・ジョンミとは2015年のドラマ『泣かない鳥』以来8年ぶりのタッグでした。またキム・ユソクは、秘書チャ・ヨンウン役のチョ・ミリョン、財閥会長チョン・サンチョル役のチョン・ハンヨンとも、KBS1の前作『誰が何と言おうと』(2020年)以来3年ぶりの再共演となりました。さらにヘインの義母ナ・ジョンイム役のキム・ナニ、ヘインの実父イ・イチャン役のイ・フン、イ・イチャンの友人ハ・ユンモ役のピョン・ウミンなどベテラン勢も、過去に同じ作品に出演していた組み合わせが見られます。新人俳優のジン・ジュヒョン(ムン・ドヒョン役)にとっては、2018年のKBSドラマ『明日も晴れ』以来5年ぶりのドラマ出演となり、本作が復帰作ともなりました。

ドラマの舞台裏でも共演者同士の仲の良さが垣間見えます。前述のように主演チョン・ヘヨンと同世代キャストのチョン・ウヨン、ソ・ハンギョル、ジン・ジュヒョンは撮影を通じて打ち解け、SNS上でも互いの投稿にコメントし合う姿がファンに目撃されました。キム・ユソクは共演した若手俳優たちについて「みな素直で演技に真摯」と称賛し、撮影終了後もエールを送っています。

公式SNSでの発信・OSTにまつわる話題

本作では公式SNSや動画配信プラットフォームを通じた宣伝・ファンサービスにも力が入れられました。MBCの公式YouTubeチャンネルでは、ハッシュタグ「#하늘의인연」を付けたポスター撮影現場のメイキング映像や、最終撮影日の密着動画などが公開され、視聴者にドラマの裏側を積極的に発信しました。特に最終回放送後に投稿されたメイキングでは、主要キャストが撮影終了の感想を語り合い、和気あいあいと記念撮影する姿が映し出され、ファンから「チームワークの良さが伝わる」「俳優たちが作品を大切にしていたのが分かる」と好評でした。

劇中を彩るOST(オリジナル・サウンドトラック)も、全8曲におよぶ豊富なラインナップが話題になりました。パート1として新人歌手프린(プリン)が歌う「너만 볼래」(君だけを見る)が放送開始直後にリリースされ、以降もSUKI(숙희)によるバラード「数多くの星の中で」や、デュオ・원츄(Ichu)による爽やかなラブソング「春に似た君」など、物語の展開に合わせて様々なテーマ曲が発表されました。最終的にパート8まで制作され、放送終了直前の2023年10月19日にはOST全曲を収録したアルバムも韓国でリリースされています。劇中ではシーンごとにこれらOST曲が効果的に流れ、復讐劇にロマンスや温かな余韻を添える重要な役割を果たしました。

評価・レビュー

韓国ドラマ「復讐の渦」の評価レビュー&感想です。
ストーリーの良し悪し、出演者の演技力、物語の展開、脚本の面白さなどを総合的に評価しています。
もちろん、レビュー&感想の中にも作品に関するネタバレがありますのでご注意ください♪

ネタバレを表示する

正直、こんなにも苦しくて、だけど最後にはほんの少しの光が見えるドラマになるなんて、放送が始まった頃は想像もしていませんでした。登場人物たちは、互いへの憎しみを燃料にして突き進んできたようにも思えます。特に、チファンが抱えた憎悪や、ソルが感じた孤独、セナが背負った父への盲信――それぞれの感情は決して美しいものばかりではなく、むしろ激しく人を傷つけ、視聴者の心にも生々しい爪痕を残していったように思うんです。それでも最終回に近づくたび、彼らが衝突を繰り返すほどに、かすかな救いが少しずつ垣間見えてきました。愛を知らなかったセナが人に謝ることを覚えたり、憎しみに取りつかれたチファンが最後には法の裁きを受け入れたりと、深い傷を負ったままでも、誰もが一歩ずつ前へ進もうとしていました。あの波乱の山荘放火事件、嘘と裏切りの連鎖、互いの思惑が複雑に絡み合う苦しいシーンは本当に胸が痛かった。しかしその苦痛の向こうには、皆が手放したくない大切なものがあったのだと気づかされます。ソルとジヌが築いた穏やかな家庭や、セナの涙ながらの後悔、ジョンイムが最後に示してくれた温かさ――彼らは奪い合うのではなく、許し合いを学び、ようやくたどり着いた場所で“生きて償う”道を選んだのだと感じます。最終的にチファンの無期懲役は、一見過酷な罰に映りますが、その中にこそ彼が本当の意味で自分の罪と向き合い、遅すぎた愛情を家族へ伝えようとする意志が見えたのではないでしょうか。重ねて言えば、この結末で「ああ、人はこんなにも傷つきながら、それでも歩みを止めずに進んでいけるのかもしれない」と、大きな希望を感じられた気がします。血で血を洗うような復讐劇の末に待っていたのは、一筋の光と小さなぬくもり。それが残酷だった世界観を少しだけ優しく見せてくれる、そんなドラマでした。

作品概要・基本情報

作品名
韓国語タイトル:하늘의 인연
日本語タイトル:復讐の渦
「復讐の渦」という日本語タイトルは、直訳すると“天の縁”を意味する「하늘의 인연」が日本向けにアレンジされたもの。

ジャンル
愛憎復讐劇(帯ドラマ/日々ドラマ)

放送局/制作
韓国 KBS2
KBSドラマ制作陣

放送日時
2023年3月27日 〜 (予定)
月〜金/19時50分〜20時30分(韓国標準時)

演出・脚本
演出:キム・スンヨン、イ・ウンテ
脚本:ホ・インム

話数
韓国版:全120話
日本語:全73話(BS12)

KBSが手がける平日夜の帯ドラマ枠として企画・制作。
親子の因縁や出生の秘密など、マクチャンドラマ(突飛な展開の復讐劇)の要素をふんだんに取り入れ、高視聴率を狙う。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • カン・チファン(演:キム・ユソク)
    チョン・ミガン(演:コ・ウンミ)
    こ二人の写真がまったく別人です。差し替えたほうがいいと思います。

    • わー!本当ですね。前のドラマの画像が残っていました。
      MNさん教えてくださってありがとうございます!

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