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『三番目の結婚』は、2023年から2024年にかけて韓国MBCで放送された愛憎復讐ドラマです。舞台は現代の韓国――嘘で塗り固められた人生を生きる一人の女性と、その嘘を暴き罰しようともがくもう一人の女性。親友の誤解から生まれた憎しみによって人生を狂わされたヒロインは復讐を誓い、“3度目の結婚”で本当の幸せを掴むことができるのか? 愛と欲望が渦巻く真実ゲームの中で、家族と男女の運命が絡み合いながら描かれていきます。
新郎新婦の幸せな結婚式…のはずが、ヒロインは笑顔を失い複雑な表情。その横には3人の男性と対峙する女性…。メインポスターには「返してやるわ、たとえこの身を投げ打ってでも」というコピーが掲げられ、彼女の燃え上がる復讐心を象徴しています。
ドラマは、嘘と裏切りに彩られた壮絶な愛憎劇でありながら、裏側には「真の幸せとは何か?」という問いが潜んだヒューマンストーリーでもあります。親世代の過ちが子世代の人生を狂わせ、復讐がさらなる復讐を生む連鎖の中で、登場人物たちはそれぞれの愛と罪と向き合っていくことに…。絶望の淵に突き落とされた主人公ダジョンが再び立ち上がり、希望を掴もうと奮闘する姿は、視聴者に熱い共感と感動を与えてくれます。 ただのドロドロ愛憎劇にとどまらず、家族の絆や贖罪、そして「自分の人生をどう生きるか」というテーマもしっかりと描かれている本作。
最後には悪には然るべき報いが訪れ、信じる心を捨てなかった人々に小さな奇跡が訪れる結末まで、目が離せません。ぜひ当ブログと一緒に、このドラマの真実と結末をのぞいてみてください♪
ここでは『三番目の結婚』のあらすじ・ネタバレ感想、見どころを余すところなく紹介し、その魅力に迫っていきます。
もくじ
三番目の結婚 あらすじ
物語は、二人の女性の数奇な運命から始まります。明るく前向きな性格のチョン・ダジョン(オ・スンア)は、幼い頃に両親と生き別れ苦労しながらも逞しく成長し、現在は愛する恋人ペク・サンチョル(ムン・ジフ)と結婚して幸せな新婚生活をスタートさせました。しかし、新婚旅行へ向かう空港でちょっとしたトラブルからドリーム食品の本部長ワン・ヨハン(ユン・ソヌ)と最悪の出会いを果たすなど、不穏な幕開けとなります。そんな中、ダジョンの親友カン・セラン(オ・セヨン)の前に「自分はダジョンの父親だ」と名乗る男性シン・ドクス(アン・ネサン)が現れます。同時にセランはダジョンの本当の名前と身の上を知ってしまい、さらに母親ミン・ヘイル(ユン・ヘヨン)から聞かされていた「父を殺した仇の名」がシン・ドクスだと判明。セランは憎しみに燃え、その怒りの矛先をダジョンの家族へと向けるのです。 やがて、ダジョンの人生に次々と悪夢が襲いかかります。 突然の父親との再会もつかの間、セランの陰謀によって父シン・ドクスは命を落とし、ダジョンの家庭は崩壊。挙句の果てに、最も信じていた親友セランに夫を奪われてしまうのです…。絶望に沈むダジョンと、嘘まみれの人生でのし上がろうとするセラン――かつて姉妹のように親しかった二人は完全に決別し、それぞれの道で復讐の炎を燃やし始めます。一方、ダジョンの前にはひょんな因縁からワン・ヨハンが再び現れ、彼女を陰ながら支える存在に。セランの野望を阻止しようと手を組むダジョンとヨハン、そして物語の鍵を握るワン会長こと王帝国(チョン・ノミン)やダジョンの生母ヘイルたちも加わり、事態は思わぬ方向へ転がっていきます。 誰もが嘘をつき、誰もが誰かを裏切りながら、復讐と復讐が連鎖する中で「本当の悪」と「本当の正義」が交錯していきます。 それぞれの胸に秘めた愛憎、贖い、欲望がぶつかり合い、真実ゲームの行方は予測不能。絶望と希望がせめぎ合うスリリングな物語が、こうして幕を開けるのです。
見どころ
まず一番の見どころは、ただのドロドロ復讐劇にとどまらないリアルな人間ドラマです。「被害者と加害者は紙一重」というテーマのもと、登場人物それぞれが“善”にも“悪”にもなりうる複雑な心理描写に引き込まれます。主人公ダジョンも、親友に人生を狂わされた被害者でありながら自ら復讐に手を染めていく展開にはハラハラ…人間の持つ光と闇をリアルに映し出していて考えさせられます。 カン・セランの妖艶なカリスマと人間的な弱さ、被害者だったのにいつの間にか加害者になってしまう人々――一筋縄ではいかないキャラクターたちが本当に魅力的! セランは親友を裏切った明確な悪役ですが、彼女もまた不遇な過去と誤解により狂ってしまった存在。そんな“魔性の悪女”セランと、奪われたものを取り戻そうともがくダジョンの対比が見応え抜群で、つい引き込まれてしまいます。 さらに、ダジョンや彼女を支える仲間たちが貫こうとする“正義”のドラマも胸に迫ります。家族や大切な人を守るためにどこまで戦えるのか、時には「正しい行い」が誰かを傷つけてしまう苦しみ…。彼らの葛藤と決断がストーリーに深みを与え、「正義とは何か?」という問いを突きつけてきます。ヨハンをはじめ、ダジョンの味方になってくれる人々が時に傷つきながらも真実を追い求める姿は感動的で、裏切りや欲望に染まった登場人物たちの中でひときわ温かな希望を感じさせてくれます。 そして、裏切りとどんでん返しの連続!「この人は味方?それとも敵?」と毎回疑心暗鬼になる展開もこのドラマの醍醐味です。信じていた人物に裏切られ、隠されていた真実が次々と明かされるスリルは日々ドラマならでは。憎むべき悪人同士が実は手を組んでいたり、意外な人物が救いの鍵を握っていたり…息つく暇もないどんでん返しにハラハラさせられっぱなしです。 一見ただの愛憎復讐劇に見える物語が、実は“親世代の罪”や“大人たちの欲望と嘘”“それでも希望を諦めない心”まで描いているところ、見れば見るほど考えさせられる…そんな深みがあります。 嘘や裏切りが渦巻く社会の闇をリアルに描きつつも、「それでも人を信じたい」「希望を捨てない」と思わせてくれる人間味が随所に感じられるのもポイントです。親の罪が子に報い悲劇を生むという重いテーマの中で、ダジョンや周囲の善良な人物たちが見せる優しさや絆に救われるシーンもあり、心にグッと沁みます。 ラストには、“悪人には必ず報いが訪れる”痛快な展開と、「それでも希望を捨てない人」の強さがしっかり描かれています。セランをはじめとする悪役たちにも然るべき結末が下され、長い闘いの末にダジョンたちに訪れる小さな幸せには思わず涙…!余韻が残るエンディングまで、ぜひじっくり楽しんでみてください♪ 愛憎復讐ドラマが好きな方、家族や仲間の絆に胸が熱くなる方、「人生って綺麗事だけじゃないよね…」と思う方には、間違いなく刺さるドラマです!
「二度目のトキメキ 各話あらすじ」はこちらから
ご覧になりたい話数を押していただけると各話の詳しいあらすじが表示されます。
こちらはオリジナル全132話で書いていますが、BS11版は全83話なのでご注意ください!
第1話
第2話
第3話
第4話
第5話
第6話
第7話
第8話
第9話
第10話
第11話
第12話
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第118話
第119話
第120話
第121話
第122話
第123話
第124話
第125話
第126話
第127話
第128話
第129話
第130話
第131話
第132話(最終回)
キャスト・登場人物 相関図
韓国ドラマ『三番目の結婚』のキャスト&主な登場人物一覧です。
チョン・ダジョン(演:オ・スンア)
「奪われた幸せを取り戻すため、復讐に立ち上がるヒロイン」
明るく心優しい“普通の女性”だったが、親友セランの裏切りにより人生をめちゃくちゃにされてしまう。大切な父を殺され、夫まで奪われるという地獄を味わい、一時は絶望の淵に立たされるも、決して屈しない芯の強さを発揮。裏切りに奈落の底へ突き落とされても諦めずに立ち上がる姿は痛ましくも痛快です。「自分のすべてを投げ打ってでも罪を償わせる!」と誓い、真実を暴くために命がけの戦いに挑む。過去の辛い経験から培ったバイタリティと正義感で、復讐に身を投じつつも被害者の心に寄り添うダジョン。苦く厳しい運命に晒されながらも、その瞳には人間味と希望の光を宿す、本作の主人公です。
カン・セラン(演:オ・セヨン)
「嘘に生き、欲望に溺れた魔性の悪女」
ダジョンの親友だった女性。幼い頃に父親を亡くし貧しい生活を送っていたが、「父を死に追いやった仇」がダジョンの父だという誤解から、復讐に人生を捧げることに…。目的のためなら平然と嘘を重ね、親友すらも裏切る冷酷さを持つ。華やかな美貌とカリスマ性で人々を欺きつつ、内心では愛情に飢えた孤独も抱える複雑なキャラクター。欲しいものを手に入れるためには手段を選ばず、自分のものにできないなら壊さずにはいられないという歪んだ執念の持ち主です。ダジョンから夫や幸せを奪い、殺人や誘拐など数々の罪を犯してでも己の復讐を遂行しようとする姿はまさに怪物。しかしどこか脆さも垣間見え、憎みきれない魅力を放つ“魔性のアンチヒロイン”と言えるでしょう。
ワン・ヨハン(演:ユン・ソヌ)
「冷たい仮面の下に熱い正義を秘めた孤高の紳士」
大手食品会社「ドリーム食品」の本部長を務めるエリートで、王会長(王帝国)の甥。幼い娘を一人で育てるシングルファザーでもあります。皮肉屋で人付き合いも淡白、一見クールで近寄りがたいが、実は思慮深く情に厚い一面を持つ人物。自分に関係ないことには無関心を装い距離を置くものの、ひとたび心を許した相手にはとことん尽くすタイプです。偶然の出会いからダジョンの波乱に満ちた人生に関わるようになり、彼女を支える頼もしい存在に。無愛想な仮面の裏に優しさと正義感を秘めたツンデレ紳士で、冷静な頭脳と行動力でダジョンの復讐を陰ながらサポートしていきます。愛する女性のためなら自分を犠牲にすることも厭わない直球な熱さも持ち合わせており、過酷な物語において一筋の希望の光となる男性キャラクターです。
相関図
評価・レビュー
韓国ドラマ「三番目の結婚」の評価レビュー&感想です。
ストーリーの良し悪し、出演者の演技力、物語の展開、脚本の面白さなどを総合的に評価しています。
もちろん、レビュー&感想の中にも作品に関するネタバレがありますのでご注意ください♪
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三番目の結婚 全体感想レビュー|“赦し”と“やり直し”の物語だった
ご訪問くださりありがとうございます!
クルミットです♪
MBCドラマ『三番目の結婚』――全132話のロングランを走り抜けて、
ついに物語は完結しました。
最終回だけでなく、この作品が何を描きたかったのか、どこに心が揺さぶられたのか。
改めて全体を振り返りながら、率直な感想をまとめてみます。
憎しみも裏切りも…すべては「家族」という名のもとに
『三番目の結婚』は、“家族”という言葉がどれほど複雑で、傷つきやすく、
でも時に救いにもなるものか――
韓国ドラマらしいドロドロの愛憎と共に、「赦し」や「再生」を描いた作品でした。
正直、途中は「登場人物全員どうなっちゃうの!?」と思うくらい、
裏切り、嘘、復讐、嫉妬、陰謀…
これでもか!というほど盛り込まれていて、
「これぞ“韓ドラあるある”の総決算」と言いたくなる怒涛の展開でした。
特に主人公・ダジョンの人生は波乱万丈で、
“三度目の結婚”というタイトル通り、愛・家族・幸せを求めて
何度も再スタートを切る姿に、たくさん勇気をもらいました。
本当の「悪」とは?家族を“壊す人”と“守る人”
物語を通して一貫していたのは、“家族”を「自分の所有物」や「コントロールの対象」と考える人たちが
どんどん孤独になっていく一方、
どんなに傷ついても「もう一度やり直そう」「赦し合おう」とする人たちが
ゆっくりと幸せを手に入れていく、というコントラストでした。
最終的に残った“家族”は、
血や契約や過去じゃなくて、“心から信じ合える人たち”だった――
というエンディングがとても沁みました。
“悪役”も“救済”されるのが韓国ドラマの醍醐味
もちろん、途中のセランやエジャ、王ジェグクといった
“絶対に許せない!”と叫びたくなる悪役たちも、
どこかで寂しさや後悔、愛情の裏返しをにじませる場面がありました。
「どんなに悪を重ねても、最後は“人”として許されたい、やり直したい」
そんな願いがどこかに感じられたのも、
長丁場の韓国ドラマならではの余韻だったと思います。
テンションの波、サスペンスとコメディ、ちょっとした違和感も…
全体を通して感じたのは、
前半~中盤のサスペンス&陰謀の畳みかけと、
後半の“救済・家族再生・コメディ”への切り替わりのギャップ。
「主人公がもう少し賢く動けたのでは?」
「悪役が何度もやり直すのはやや引き伸ばし感?」
「たまにコミカルすぎて現実味が…」
など、韓国日常ドラマ特有の“ご都合”や“急展開”には
苦笑いした視聴者も多かったはず。
それでも“長く見守ってよかった!”と思える
登場人物たちの“成長と和解”がラストにきっちり描かれていて、
やっぱり最後はハッピーエンドに満足しました。
「三番目の結婚」は人生の縮図
全体として『三番目の結婚』は、
“失敗してもやり直せる”“傷つけ合った分だけ、寄り添える”
そんな、人生そのものを縮図のように見せてくれたドラマでした。
日々の生活の中で
「家族と本気で向き合う」「赦し合う」ことの大切さ、
そして自分の人生を生き直す勇気――
このドラマが投げかけてくれたメッセージを、
しばらく心に留めておきたいと思います。
「長いドラマだったけど、きっとこの物語を忘れない」
――そんな気持ちでエンディングを見送りました。
撮影裏話・制作エピソード・トリビア
話題になったサバ平手打ち
撮影中のユニークな裏話としては、劇中でオ・スンア演じるダジョンがオ・セヨン演じるセランに復讐するシーンが挙げられます。セランの悪行に耐えかねたダジョンが生魚のサバで平手打ちし、小麦粉を浴びせるという過激な場面です。この撮影についてオ・スンアは「サバがハンマーみたいに硬くて、魚の生臭さも酷かった」と明かし、本物の魚の代わりに小道具を用意してテイクを重ねたといいます。共演のオ・セヨンも大変だったため、撮影後にオ・スンアは「セヨンには申し訳なくてギフト券を贈った」そうです。またビンタのシーンでは実際に叩くことはせず、事前に二人でアクションのように演技の呼吸を合わせたといい、そのおかげで迫真の乱闘シーンが生まれたと舞台裏を語っています。
他にも最終話の結婚式シーンの撮影現場には心温まるエピソードがあります。ワン・ヨハン役のユン・ソヌは最終日の撮影が一番思い出深いと語っています。ちょうど最後のシーンが結婚式で、スタッフ全員がピンク色の服を揃えて着て現場に来てくれたため、その光景がとても愛らしく映り、忘れられない記憶になったそうです。ユン・ソヌは「8か月に及ぶ長い撮影で四季を共に過ごした。本当に素晴らしい方々と一緒に作品を作り上げ、人と現場の大切さを改めて実感した」と振り返り、笑いの絶えない現場にスタッフ・キャスト一丸で臨めたことへ感謝を述べています。
キャスト同士の交流・エピソード
主演のオ・スンアと悪役のオ・セヨンは劇中で激しく対立しましたが、実際の二人は息の合ったチームワークで撮影に臨みました。前述のサバで叩くシーンでも合図を決めて演じるなど信頼関係を築いており、オ・スンアは後輩のオ・セヨンに撮影経験談を話して励ますなど常に気を配っていたといいます。オ・セヨンは「先輩のプロフェッショナルな姿に驚きました。長く主演を務めている理由がわかるほど素敵で、たくさん支えてもらいました」と感謝を語り、オ・スンアが精神的支柱になってくれたと明かしています。
またベテラン勢を含むキャスト同士の絆も深まり、和やかな交流エピソードが多く伝えられています。セラン役のオ・セヨンは当初、長丁場の撮影や年上の共演者との関係に不安もあったそうですが、「怖い先輩なんて一人もおらず、皆さん優しかった」と杞憂に終わったようです。例えば、名女優パン・ヒョジョン(ユン女史役)は現場の大黒柱として模範を示し、NGを出しても決して怒らず温かく導いてくれました。悪役ワン・ジェグクを演じたチョン・ノミンは発声や演技プランについて教師のようにアドバイスをくれ、オ・セヨンは「最後のシーンもチョン先輩と一緒に演じられて良かったです」と述べています。劇中でセランの母を演じた女優チェ・ジヨンは、プライベートでも本当の娘のようにオ・セヨンを可愛がり接してくれたといい、ユン・ヘヨン(ミン・ヘイル役)の穏やかで清らかな人柄には「一緒にいるだけで幸福になれる」と称賛しています。さらに序盤で共演したアン・ネサン(ダジョン実父シン・ドクス役)とは感情をぶつけ合うシーンが多かったものの、彼の巧みなリードのおかげで演じきることができ、「心から尊敬しています」とオ・セヨンは語りました。
キャストの仲の良さは打ち上げや放送終了時の様子からも伺えます。最終回のオンエア当日、演出のイ・ジェジン監督が自らパーティールームを手配し、ソウル麻浦のMBC社内に主要出演者や制作陣が集まって最終話をみんなで観賞しました。ユン・ヘヨンやチェ・ジヨンら先輩女優たちも駆けつけ、クライマックスの展開にチェ・ジヨンは思わず目に涙を浮かべていたそうです。放送終了後は互いに「お疲れさま!」と抱き合い健闘を称え合うなど、一丸となって作品を作り上げた充実感に満ちた打ち上げとなったようです。
脚本・演出に込められた意図や制作秘話
本作は「嘘と復讐」がテーマの痛快マクチャンドラマ(ドロドロ復讐劇)として企画され、制作発表会でもキャストが「本物の激辛ドラマをお見せします!」と意気込みを語るほど過激な展開が予告されていました。実際、劇中では誘拐や記憶喪失、偽装結婚など怒涛の展開が続きますが、脚本面では主人公の復讐にしっかり動機づけがされている点が特徴的です。オ・スンアは過去に連続して悪女役を演じた際「なぜこんな酷いことを?」と葛藤することもあったそうですが、本作のダジョンは「理不尽な仕打ちへの正当な報復」という筋の通った設定のおかげで演じやすく、心の負担なく役に没頭できたと語っています。こうした脚本の狙いにより、視聴者も単なる勧善懲悪ではない主人公の葛藤に共感しやすくなりました。
制作上のトピックとしては放送途中での延長決定が挙げられます。当初120話予定だった物語が好評につき12話延長され、最終的に132話で完結することになりました。この延長に伴い、脚本には新たな展開も盛り込まれています。その一つがダジョンの男装変装エピソードです。当初の台本には無かったシーンですが、物語終盤でオ・スンア扮するダジョンが中国人男性「シャオチョン」に成りすまし、宿敵ワン・ジェグクを欺くという奇抜な作戦が登場しました。オ・スンア自身「ここまでの変身役は初めてで、自分でも驚いた」と語るこのシーンは、物語以上にビジュアル面で衝撃を与える演出となり、延長によるサプライズとして視聴者の話題をさらいました。なおドラマの企画段階ではタイトルは『無条件、欲望』と仮題されていましたが、最終的には劇中のキーワードにちなみ『三番目の結婚』に落ち着いたという経緯があります。
放送後の反響とキャストのコメント・トリビア
韓国での放送終了後、出演者たちはインタビューやSNSを通じて作品への思いを語りました。主演オ・スンアは「視聴者の皆さんが時に歯がゆさを感じ、『どうやって復讐するの?』とダジョンに感情移入してくれたおかげで演じ甲斐があった」と語り、単なる悪役ではない主人公像に多くの反響があったことに感謝しました。実際SNS上でも「もどかしいけど応援している」「早くセランに一矢報いて!」といった声が多く、彼女の復讐劇に熱く注目が集まりました。
悪女セランを演じたオ・セヨンにも意外な反響があったようです。役柄上は憎まれ役でしたが、ドラマ放送中に街で声を掛けられたりサインを求められる機会が増えたといい、ある時は年配の女性から「ドラマ楽しく見ているわよ、サインが欲しいけどペンがなくて…」と話しかけられ、自らペンを取り出してサインした微笑ましい体験も明かしています。「飲食店でサービスをいただいたり、美容室でスタッフさんたちに『わあ、セランだ!』と喜んでもらえたりしてホッとしました」と語り、憎まれキャラでありながらも視聴者からある種の愛情を持って受け入れられたことに安堵したといいます。
演技面でも高い評価を得ており、2024年のMBC演技大賞では本作のキャストが日々ドラマ部門の主要賞を受賞しました。オ・スンアが最優秀演技賞(女性・連続ドラマ部門)に輝いたほか、オ・セヨンとムン・ジフがそれぞれ優秀演技賞を受賞しています。長期間にわたり緻密な感情表現を積み重ねた役者陣の努力が公式に認められた形です。ユン・ソヌも「いつかまた初夏の頃に皆さんと再会できれば」とスタッフ・共演者への感謝を述べるとともに、「この作品が少しでも視聴者の慰めになっていたら嬉しいです。どうかワン・ヨハンのことも忘れないでください」と自身の役にも愛着を見せつつ視聴者へメッセージを送りました。
最後にキャストにまつわるトリビアを一つ紹介すると、ワン・ジフン役を演じた俳優パク・ヨンウンは実生活では既に既婚者だったという事実です。2025年5月に同い年の一般女性と極秘裏に結婚式を挙げていたことがドラマ終了後に報じられ、ファンを驚かせました。劇中では愛に破れ罪を償う役どころだった彼ですが、現実では人生の新たな門出を迎えていたわけです。
基本情報
タイトル | 三番目の結婚(세 번째 결혼) |
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英語タイトル | The Third Marriage |
放送 | MBC(エムビーシー) |
放送年 | 2023年(韓国放送:2023年10月23日~2024年5月3日) |
話数 | 全132話(BS11版は全83話) |
ジャンル | 愛憎劇・復讐ドラマ(ロマンス) |
演出 | イ・ジェジン、カン・テフム |
脚本 | ソ・ヒョンジュ、アン・ジニョン |
主な出演 | オ・スンア(チョン・ダジョン役) ユン・ソヌ(ワン・ヨハン役) オ・セヨン(カン・セラン役) ユン・ヘヨン(ミン・ヘイル役) チョン・ノミン(ワン・ジェグク役) ムン・ジフ、パク・ヨンウン ほか |
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